「フユカレ」リリースインタビュー

オトウラアオイOFFICIAL SITE

2024/12/30 20:00

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------先日、ツアーの沖縄公演が決定したことをアナウンスされていましたが、とてもびっくりしました。現在敢行中の九州全県ツアーは、当初「沖縄を除く」とされていましたよね。


オトウラアオイ(以下アオイ):そうですねもともと沖縄は難しいと思っていました。
沖縄まで行くのは無理があるな…と。でも、プライベートな理由で沖縄に行くことが決まって、「じゃあせっかくだからライブもしよう!」と思い立ち、沖縄の各ライブハウスに問い合わせをして、はれて歌わせていただくことになりました。日程がピンポイントだったので、他県より条件は厳しかったんですけどね。良いご縁を頂けてありがたい限りです。


------ちなみに、まだ発表のない鹿児島と宮崎、佐賀についての進捗はいかがですか?
お話しできる限りで構いませんので。


アオイ:鹿児島と宮崎に関して言うと、ライブハウスやバーは難しそうなので、野外でのステージで調整中です。日程としては来年(2025年)かなぁ。特殊な照明演出もない場所になると思うので、今まで以上に歌の力で魅了させる必要があるし、より気を引き締めて臨みたいですね。佐賀については、ようやくライブハウスの店長さんにお会いしてご挨拶することができました。そこで改めてブッキングイベントを組んでいただけるようお願いしています。これも来年以降ですね。ひとつだけじゃなく、他のライブハウスの関係者の方にも挨拶には行っています。多分、鹿児島・宮崎を経てから佐賀になるかな~。というわけで、図らずも地元の佐賀がツアーファイナルになるかもしれませんね。


------無事ツアーが完遂できそうなご様子でよかったです。


アオイ:先方との都合もあるので、日程が不透明なままで、発表することができずもどかしいですが、ツアー自体は最後までやり切りたいと思っています…いや、やり切ります!


------楽しみにしております。さて、10月に会場限定シングル「あふれる/白昼夢」をリリースしたばかりにはなりますが、コンセプトEP「フユカレ」もリリースされましたね。以前お伺いした際は、制作の進行具合で来年になるかも…ということでしたが、年内のリリースにこぎつけましたね。


アオイ:なんとかなりました。今年は喉の不調が多くて、今作の残り2曲も全然歌えない状況が続いたんですよ。1ヶ月近く歌録りが進まなかったんですよね。でも、オケを早めに仕上げていただいた作家様方のご協力のおかげで、時間に余裕があってほんと助かりました。


------お体は大事にしてくださいね。季節を題材にしたEPもいよいよ4作目。今回は冬がテーマになった楽曲を収録されています。1曲目から順番にお聞きしていこうと思いますが、「without you」はヴィジュアル系っぽさを強めたナンバーですね。歌詞は、彼を送り出した彼女の心境を歌うものになっています。


アオイ:そうですね。まず、テーマが「暖炉」で。あと、初めて戦争を絡めた歌詞になっています。周囲の人たちに慕われていた、まるで暖炉のような男性が、特攻隊員としていなくなった後、彼が帰ってくることを待ち続けている女性って感じです。もともと、別の曲を収録する予定だったんですけど、それはミディアムテンポの優しい曲で。でも、ライブを盛り上げることができる曲が欲しい時期だったし、EPのバランスを考えたらまったりしすぎるよなぁ…と思って、この曲に差し替えました。


------差し替えられた楽曲も気になるところですが、いずれ形にしていただけると期待しています。2曲目はガラッと雰囲気を変えて、バラード「ink」が登場します。


アオイ:これはベタに「雪」をテーマにしました。あとは、好きなドラマがあって。「silent」っていうSnow Manの目黒連くんと川口春奈ちゃんが主演のドラマなんですけど、かなり人気があったから知ってる方は多いんじゃないかな。でね、このドラマ内で目黒くんがすごく切ない顔で笑うシーンがあるんですよ。それを見て、歌詞にあるまんま、「そんなに泣きそうな顔で笑わなくていいよ」って思ったんです。だからそれをそのまま歌詞にしました。うん、ほぼほぼドラマにインスパイアされています。


------どこか寂しげで切ないけど、温かみも感じられるのは、そういった歌詞による力も大きいのでしょうね。この曲は「あふれる/白昼夢」の4曲目に別バージョンが収録されていました。大幅なアレンジはされていないのに、印象が違って聴こえますので、どちらもチェックしてほしいですよね。3曲目は切なさを強めた「Nocturne」に続きます。


アオイ:これのテーマは「人肌恋しい」とかだったかな。やっぱり寒いと人肌が恋しくなるじゃないですか。それに合わせて歌詞もオケもこれでもかと切なくしてみました。オルゴール始まりで、オルゴールで終わる。あとは、サビで同じフレーズを繰り返す。そういう曲が欲しかったんですよね。あと、個人的にこういう曲調は得意だと思っています。僕の声質にあってる。未練がましい感じもあってる(笑)。なので、わりと推してる曲だったりします。


------確かに、アオイさんの中性的な歌声が活かされていると思います。4曲目は過去作「t∞ late」に通ずるようなキュートな歌詞がのる「trick,trick」です。


アオイ:これはもう読んでもらえたらわかるように「バレンタインデー」がテーマになっています。主人公と主人公のことを好きな男の子がいて。でも主人公は別の男の子が好きで。でも主人公が好きな男の子には実は彼女がいて。最終的に主人公のことを好きな男の子になびくのか・なびかないのかそこは聴いてくれた人の判断に任せます。これは体を揺らしながら聴いてほしいですね。


------ここまでミディアムテンポの楽曲が2曲続きましたが、エモ目のバラード「etude」が5曲目になります。この歌詞のテーマはなんなんでしょう。


アオイ:あ、これは「クリスマス」です。プラス教師と生徒の禁断の恋。それがテーマになっています。


------まさかのクリスマスソングでしたか。でもそれで納得いきました。「補色で浮かれた」というのが、補色同士である赤と緑の組み合わせで、クリスマスを表しているわけですよね。


アオイ:そうですね。クリスマスって浮かれるじゃないですか。僕もそうなんですけど(笑)。で、厳密にいうと、この歌詞の舞台はラブホテルの一室です。そこで、クリスマス当日サービスみたいな感じで、ケーキがプレゼントされているって状況です。そういうサービスがあるのかは知らないですけど、ありそうだな…っていう妄想です。次の春で卒業したら、堂々と付き合おうねと約束している二人の物語です。付き合えるかどうかは分かりませんが、付き合えて幸せなパターンと、付き合えなくったパターンとその後どうなったか、ストーリーのつづきを書いてみたいですね。


------少し大人な雰囲気もありつつ歌い上げる楽曲も、アオイさんの得意とするところかと思います。ここまでバラードやミディアム系ナンバーで構成されていましたが、最後の最後に爽快感のあるポジティブロックナンバー「Rendezvous」がトリを飾ります。これまでもEPに関してはフィクション要素の強い歌詞にしていると公言されていましたが、この曲はアオイさんの思想が真っ直ぐ反映されているもののように感じます。


アオイ:ところがどっこい、そんなわけでもないですよ。まぁ、物語形式ではないですけど、普段の僕をそのまま投影したノンフィクション…というわけでもないです。既存の楽曲「howling」とかといっしょで、ポジティブな気持ちのときに、ポジティブに振り切ってやろうと思って書きました。僕自身がネガティブになったときに、僕自身の背中を押せるように。歌詞の中にセルフツッコミも入ってますけどね(笑)。


------「いま出来ないこと イコール 可能性だって 無理があるよな」という部分でしょうか?


アオイ:大正解です(笑)。それは言いすぎだろアオイくん!って気持ちです。でも、全く思わないわけでもなくて。いま出来ないことだとしても、それはこれから出来ることかもしれないよねって。とまぁいろいろ言ってますけど、一番大事なのは自分がいつだって笑える気持ちでいることだと思います。良いことがあるから笑ってられるんじゃなくて、辛い状況でもプラスに変えられる心構えでいること。辛い状況でも笑える自分であれ、と。あと、僕の楽曲には珍しく、この曲にはバンド以外の音が入ってないんですよ。そこも飾らない部分として表現できていたらいいなって思います。


------今回も、各タイトルの頭文字を収録順に並べると「winter」(テーマとなっている「冬」)になりますね。これにてコンセプトEPは完結になるかと思いますけど、今後もコンセプトを立てたEPの案はあるのでしょうか。


アオイ:季節意外のもので考えているコンセプトもありますけど、季節ものが完結したと思っていますか…?


------え!?季節を題材にしたシリーズですと、春夏秋冬すべてリリースされましたよね?まさか、2週目に突入するとか…??


アオイ:それは考えていませんでした。いいですね、それもいずれやってみてもいいかも。多分2週目はないと思いますけど(笑)。まぁ、まだ終わりじゃなさそうというところで楽しみにしてもらえたら。


------大変思わせぶりで気になるのですが、しばらくはアルバムとシングルの制作に注力するということでしたね。


アオイ:そうなりますね。頑張って制作を進めないと2025年中のリリースに間に合わなくなっちゃいますが、今更収録曲数は減らしたくないし、かと言って歌いたい曲はどんどん出てくるし…。スケジュールも気にしつつ、妥協せずに続けていきたいと思います!

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