
「A」リリースインタビュー
ついに待ちに待った2ndフルアルバム「A」
いわゆるシングルコレクションと呼ばれるもののようにしたくて
-----いよいよ「A」がリリースとなりますね。
オトウラ アオイ(以下、アオイ):本当にようやく…といったところですね。ここまで長くなるとは自分でも思っていませんでした。
-----19曲という曲数を鑑みても、2枚に分けてリリースすればここまでリリーススパンが空くことはなかったかと思うのですが、その手段はとられなかったのですね。
アオイ:んー、正直1、2回は悩みました。2枚に分けるか、単純に収録曲を減らして1枚だけリリースするか。そもそもがコンセプトありきの作品だったりするので、これを2枚に分けてもな…と思ったし、元々11曲とか13曲収録予定で考えてたんですよ。でも、制作していくにつれて「この曲も入れたい。あれもこれも。」と自分で自分の首を絞めていったんですよね(苦笑)。で、以前のインタビューでも答えたように、制作の途中段階での話になりますけど、近年のJ-POPは1枚のアルバムにたくさんの曲を入れる傾向にあるなと感じて。それで、盤に収まる範囲で…ということで19曲に落ち着きました。やっぱりさ、インパクトあるじゃないですか。19曲って数。
-----通常だと10曲前後ですものね。ライブ会場で発表した際もざわつかせていたとお聞きしております。
アオイ:「多っ!」とか「がんばったね!」って言ってもらえました(笑)。もう二度とこんな曲数のアルバムはつくらないです。多分。どんな作品にしたいかとか、制作ペースとかによりますけどね。制作ペースが一番関係してくるかなぁ。現状のペースであればやらないですね。先ほどおっしゃったように、かなりのリリーススパンが空いちゃうので。良くないなって。今回に関しては半ば意地のようなものもあって貫きました。
-----コンセプトありきということですが、今回はどのような作品にしようと思われたんですか?
アオイ:これはコンセプトに含まれるか微妙ですけど、「ライブで活躍する曲を集めよう」という気持ちが一番にありました。楽曲制作を始めた当初は、活動テーマとして「好きな歌を好きなように」って掲げていて、ただただ自分好みの曲を残していこうという考えだったんですよ。その後ライブ活動を始めだして、ライブでも映える曲が欲しいなって思うようになっていきました。
-----季節シリーズのEPをリリースされていた頃ですよね。当時「アオハル」(3rd EP)あたりから、ライブ映えする曲が増えてきた印象です。
アオイ:「唯、碧く」(1stフルアルバム)にもライブで頻繁に登場する曲はありますけど、ライブを想定しての制作はまさに「アオハル」から顕著になりましたね。当時コロナが流行っていたこともあって、昔のようなライブスタイルではなく、歌を聴かせるようなスタイルがいいのではないかという考えもあって「アキシロ」(2nd EP)はミディアム~バラード系の楽曲を集めたものになりましたが、「次回作ではライブで使えるものを」という考えが生まれていました。そういったこともあって、アルバムにはライブでバンバン活躍できる曲を収録しようと思っていました……が。もっと激しい内容にしてもよかったかなと既に思っております。
-----そうですか?楽曲の系統もバラエティ豊かで、尚且つライブを意識した部分も分かります。
アオイ:ライブをやっていますと、どんどん過激にしていきたくなるんですよね。その辺は次回作に…いや、次の次くらいかな。そこで活かそうかと思います。ライブを意識した点にも通ずるんですけど、タイトルの「A」ってなにを意味しているか分かりますか?
-----アオイさんの頭文字であるAですか?
アオイ:おお、すごい。それもあります。でも他にもいくつか意味があって。ソロとして個体を示すA(@)でもあるし、収録曲のタイトルの頭の字を見てください。
-----…母音が「あ」ですね!
アオイ:そうなんです。それを示すAでもあって。あと、収録曲は全部サビの頭の母音が「あ」(A)なんですよ。
-----ほんとだ!!!
アオイ:1サビ2サビとか全部を統一することはできてないんですけど、最初のサビだけは全部母音を「あ」に揃えています。テレビで見たんですよ。いきものがかりのメンバーさんだったかな?ストリートライブでお客様の心を掴むために、サビ頭の母音を「あ」にするって。そうすることで歌詞に力強さが出たり、キャッチーさが増すんですって。濁音を入れるともっとインパクトが出るみたいですし。そんな話を聞いたのでライブでお客さんの耳に残したいという想いもあって、こういった縛りを入れてみました。
-----なるほど。「唯、碧く」のときのタイトルをシンメトリーに並べることや、季節シリーズのEPのときに縦読みすると英語で季節を表す単語になるというような遊びを入れるということも徹底されていますね。
アオイ:好きなんですよね。そういうちょっとした仕掛けが。でもそろそろ辞めようかな。そこに縛られないものを次は作りたいと思っています。そうそう、「唯、碧く」と共通している点は「全曲シングルで切れるもの」だったりするんですけど、「A」に関しては更に妄想した部分を織り交ぜています(笑)。
-----妄想…とは?
アオイ:ベストアルバム…いわゆるシングルコレクションと呼ばれるもののようにしたくて。ぼくの偏見ですけど、シングルコレクションと呼ばれるものは特にリリースした時系列順に収録されてるイメージがあって。じゃあこの「A」に収録された曲たちも、そんな曲順で並べてみようと。だから、1曲目の「silent」から4曲目の「悪者」までは同じオリジナルアルバムに収録されているという裏設定があります。
-----面白いですね!その他の曲もそういう裏設定があるのでしょうか。
アオイ:もちろん。「さくらのひみつ」から「あふれる」までと、「花が散りゆく日」から「Ash」まで、「ワスレナグサ」から「PSYCHO」まで、それぞれ1枚のオリジナルアルバムに収録されてるイメージで、「やまない雨にうたれて」と「わずらい」は未発表曲、「CARVAAN」はベストアルバムの為につくられた新曲って設定です。これもあくまで妄想の域をすぎないんですけど、この「A」という作品をベストアルバムにして、実際それぞれが収録されるオリジナルアルバムを逆算してつくっていくのも面白いなって思ってます。
-----ふつうはオリジナルアルバムがリリースされて、その後にベストアルバムがリリースされるのが当たり前ですものね。
アオイ:そう!だから実現出来たらすごく面白いなって。ただ、もう既に制作自体は次回作以降のモードに入っているので、時間や金銭面に余裕がある場合や、気分が乗らないと実現はさせないかな。タイトルだけとか考えとくだけでも楽しめそうだけど、それは完全なプライベートで妄想することにします(笑)。
-----いよいよ「A」がリリースとなりますね。
オトウラ アオイ(以下、アオイ):本当にようやく…
-----19曲という曲数を鑑みても、
アオイ:んー、正直1、2回は悩みました。2枚に分けるか、
-----通常だと10曲前後ですものね。
アオイ:「多っ!」とか「がんばったね!」
-----コンセプトありきということですが、
アオイ:これはコンセプトに含まれるか微妙ですけど、「
-----季節シリーズのEPをリリースされていた頃ですよね。
アオイ:「唯、碧く」(1stフルアルバム)
-----そうですか?楽曲の系統もバラエティ豊かで、
アオイ:ライブをやっていますと、
-----アオイさんの頭文字であるAですか?
アオイ:おお、すごい。それもあります。
-----…母音が「あ」ですね!
アオイ:そうなんです。それを示すAでもあって。あと、
-----ほんとだ!!!
アオイ:
-----なるほど。「唯、碧く」
アオイ:好きなんですよね。そういうちょっとした仕掛けが。
-----妄想…とは?
アオイ:ベストアルバム…
-----面白いですね!
アオイ:もちろん。「さくらのひみつ」から「あふれる」までと、
-----ふつうはオリジナルアルバムがリリースされて、
アオイ:そう!だから実現出来たらすごく面白いなって。ただ、

覚悟を決めてやろうってことを伝えたくて、こんな歌詞にした
-----分かりました(笑)。では、ここからは出来るだけ新曲にスポットを当てて、1曲ずつお話をお聞きしたいと思いますが、アルバムの1曲目を飾るのは「silent」です。とても爽やかなポップロックですね。
アオイ:今までの印象をガラッと変えられるような曲がいいなと思って。それに1曲目だから希望に満ち溢れた曲調がよかったんですよね。歌詞はなんかこう…ちょっとジメッとしてますけど。ほんのりネガティブというか。
-----「誰もいない場所で歌い続けた/誰の耳にも響くことはなかった」という歌い出しですし。
アオイ:しょっぱなからそれ?って感じですよね。でも、ぼくの気持ちを1曲目で表明したかった。そうなるとこういう歌詞になっちゃったんです。
-----実にリアルな歌詞ですよね。サビもそうですが、わたしとしてはBメロの「始めるに遅いはないけど/掴むには限られた選択肢だとしても」という部分もグッときました。
アオイ:言い回しがややこしいとこですね(笑)。よく言うじゃないですか。「始める」ということに遅いということはない。だから君もチャレンジしてみようって。もちろんぼくも同じようなメッセージは届けたいと思って歌ってますよ?この曲もそうだし「Rendezvous」(フユカレ収録曲)もそうだし。でも、遅く始めた分ハンデもあるよねって思ってて。だってそうじゃないですか、子供のころから例えばプロになるとかオリンピックに出るとか、そういった大きい目標の為に特訓を積み重ねてきた人と、
大人になってから同じような志を抱く人がいたら、絶対後者の方が夢を掴むのは難しいですよね。それでも、それも分かった上で、覚悟を決めてやろうってことを伝えたくて、こんな歌詞にしたんですよ。
-----この曲、主催イベントでは本編ラストに披露されていましたね。
アオイ:「毒にも薬にもならない音楽」の兄弟のような楽曲なので、あの場に集まった人達に伝えたかったんですよね。大した結果も出せていないけど、活動を続けてこれたのは「君に会うためだったんだ」って。実際ライブの最中も口に出たんですけど「届けに来たよ」って。今後予定しているアルバムツアーでもこの曲はラストに持ってこようかなって思っています。
-----2曲目は既に会場限定シングルとして発表されている「白昼夢」です。制作当初こういったデジタルロックの方向に舵を切ろうとされていたんですよね。
アオイ:今でも武器の一つではありますね。「howling」(唯、碧く収録曲)を越える曲ができないかなって思いもありました。この曲も「silent」と同じで、曲順は早い段階で決めていました。それと、アルバムのリード曲にしたいなと思って制作に入ったことも覚えています。結果的に、この曲をリード曲として扱うのは違う気がしてるんですけど、2曲目として更に勢いをつける役割は果たしてくれてるんじゃないでしょうか。
-----「白昼夢」に関してもアオイさんのリアルな思いがつづられた歌詞になっているかと思います。
アオイ:スーパーポジティブアオイくんのときに書いた歌詞ですね(笑)。反骨精神もありつつ熱い想いを込めた、自分自身を鼓舞するための曲。特に説明は要らないかな、と。
-----つづく歌謡曲テイストのロックナンバー「Act」でアルバムのイメージが変わりますね。これはアオイさんのお得意とする曲調じゃないですか?
アオイ:ぼくもそう思います。今までのオトウラ アオイっぽさが感じられると思うので、今までのぼくを知ってくれている方が安心できるように3曲目に配置しました。
-----曲調は安心感がありますが、アオイさんにしては珍しい構成の楽曲ですね。
アオイ:Aメロ⇒Bメロ⇒サビ⇒Cメロからサビ1回挟んでBメロ⇒サビですもんね。尺が短いこともあって、飽きさせない工夫としてこんな形にしました。言い方悪いかもですけど、これは今後の楽曲のテストも兼ねていて。次のフェーズではもっと落差のある構成の楽曲もつくりたいなって考えています。
-----歌詞は二股がテーマになっていますか?
アオイ:キャバ嬢がお客さんに恋愛感情を持ってるって歌です。昼の街中で奥さんと歩いてるお客さんを見つけてしまった状況ですね。
-----だから「これが普段の私です」とか「それより目についた薬指」って歌ってるんですね。
アオイ:そうそう。街中で出くわすまで奥さんがいるとは知らなくて、表情に出さないようにしてるけど、焦ってるから汗もかいている。でも馬鹿な子でもないから「はじめまして」という言葉を発することが出来た。そういうシチュエーションです。
-----歌謡曲テイストととてもマッチした歌詞だと思います。つづいては主催イベント当日限定でリリースされた「悪者」です。
こちら併せて「Vocal Re-recording」と表記されております。この曲のみ録り直されたのですね。
アオイ:そうですね。他の曲に関しても、時間が経つと「録り直したいなー」って思ったりするんですけど、「悪者」に関しては「やっとかないとな」って思っちゃって。というのも、シングル収録版はかなり体調が絶不調のときで。でもその期間を逃すと会場で販売できなくなるからと無理に録った歌だったんですよね。いつもの歌い方じゃ全然高音も出なくて、結果的には「こういう歌い方なら歌えるな」って方法も見つけてプラスになった面もあったんですけど、あまりにもピッチが甘すぎました。ミックスの際に阿部さんが調整はしてくれてるはずなんですけど、聴き返していて「このままアルバムに入れたらきっと後悔するな」と思って。別の楽曲の作業中だったのに阿部さんに無理言ってもう一度歌わせていただきました。
-----分かりました(笑)。では、
アオイ:
-----「誰もいない場所で歌い続けた/
アオイ:しょっぱなからそれ?って感じですよね。でも、
-----実にリアルな歌詞ですよね。サビもそうですが、
アオイ:言い回しがややこしいとこですね(笑)。
大人になってから同じような志を抱く人がいたら、
-----この曲、
アオイ:「毒にも薬にもならない音楽」
-----2曲目は既に会場限定シングルとして発表されている「
アオイ:今でも武器の一つではありますね。「howling」(
-----「白昼夢」
アオイ:
-----つづく歌謡曲テイストのロックナンバー「Act」
アオイ:ぼくもそう思います。今までのオトウラ アオイっぽさが感じられると思うので、
-----曲調は安心感がありますが、
アオイ:Aメロ⇒Bメロ⇒サビ⇒
-----歌詞は二股がテーマになっていますか?
アオイ:キャバ嬢がお客さんに恋愛感情を持ってるって歌です。
-----だから「これが普段の私です」とか「
アオイ:そうそう。
-----歌謡曲テイストととてもマッチした歌詞だと思います。
こちら併せて「Vocal Re-recording」と表記されております。
アオイ:そうですね。他の曲に関しても、時間が経つと「
湘南の海岸のイメージ
-----碧-aoi-さんとのスプリットシングルに収録される形で発表された「さくらのひみつ」があり、「青い夏」になります。
アオイ:あ、ちなみに「悪者」までが1枚のアルバムに収録されているイメージとお伝えしたじゃないですか?「悪者」はそのアルバムからのリカットシングルというイメージで(笑)、その後からの「さくらのひみつ」、「青い夏」って流れになります。「さくらのひみつ」で爽やかで切ない楽曲を表現して、ライブ感も足した楽曲として「青い夏」がリリースされるかなという考えでこの並びにもなっています。
-----サビや最後のほうでオーディエンスと一緒に歌えるパートが用意されていますね。ところで、この曲はアオイさんの作詞・作曲なんですね。アオイさんの単独作曲のものは「mysterious」(アキシロ収録曲)以来じゃないですか?
アオイ:確かにそうかも。基本的に僕はまるっと作曲したくないんですよ。でも、この曲に関して言えば、「オトウラ アオイ」が始まる前からあった曲でして。もっと遊び感覚でやってたユニットのときにつくった曲で、その頃はアコギ1本でジャカジャカ鳴らしてるだけの曲だったんですけど、ぼくの数少ない親友と呼べるYちゃんという男から「この曲好きなんだよね~!」と何度も言われてて。そんなに言ってくれるのならアルバムに欲しいタイプの楽曲だしちゃんと形にしようと思って制作しました。
-----そのYさんの言葉がなければもしかしたらお蔵入りする可能性があったわけですね。
アオイ:うん。ユニットの頃の曲はちゃんと形にしたい気持ちはあるんですけど、今の活動を考えると優先順位が低くて。昔の曲に手を加えて発表するより、新しい曲を出したい気持ちが強いので、叶うのであれば…といったところでしょうか。
-----制作時期が違うからか、歌詞は言葉が詰まっている印象です。
アオイ:苦手なんですよ、言葉が詰まっているの。でも、当時遊びレベルだったけど違うタイプの曲がほしいなと思って頑張ったことを覚えています。憧れの先輩が離れていったことを思い返している歌詞なんですけど、風景はスラムダンクの…湘南の海岸のイメージなんです。海岸沿いで踏切があって。そこをドライブしながら聴いていただけると想いに浸れるかな~と思います(笑)。
-----一転して「哀と情」はジャジーな楽曲ですね。アオイさんのセクシーな声が耳から離れないのですが。
アオイ:これは冷静に聴くと恥ずかしい代物ですね(笑)。でも、ちゃんと振り切った方が良いと思ったし、楽曲の完成像がこういう形だったんですよ。だからやろうと。作曲者の意図もあってハモリも入ってないから、なんか足したい気持ちもあったんでしょうね。
-----歌詞が今までにないほど抽象的で、解読が難しいと感じました。タイトルもふわっとしてますけど、これはどういった内容でしょうか。
アオイ:「哀と情」に関してはあまり詳細はお伝えしたくないんですよ。この抽象的なものを皆さんがどう受け取るのか楽しんでいただきたいんですけど、大まかに言うと恋の歌ではないです。人生的な大きテーマで「それでいいの?」と問うような歌詞なんですけど、これは伝わらなくていいなって思ってます。言葉遊びも多い曲だし、そっちのほうが何も考えずにライブで楽しんでもらえるかなって。そういう意図はあります。意味がありそうでない、いや意味なさそうであるかも…どうでもいいやのっちゃえ!…といった感じが理想ですかね。
-----碧-aoi-
アオイ:あ、ちなみに「悪者」
-----
アオイ:確かにそうかも。
-----
アオイ:うん。
-----制作時期が違うからか、
アオイ:苦手なんですよ、言葉が詰まっているの。でも、
-----一転して「哀と情」はジャジーな楽曲ですね。
アオイ:これは冷静に聴くと恥ずかしい代物ですね(笑)。でも、
-----歌詞が今までにないほど抽象的で、
アオイ:「哀と情」

ぼくが身を削って録音しました
-----ライブではエモーショナルな楽曲や歌唱から一際存在感を放つ「あふれる」を挟んで、違うベクトルの切なさを持つ「花が散りゆく日」が待っています。「さくらのひみつ」から「あふれる」までが1枚のアルバムに収められているイメージということでしたね。
アオイ:そうです。その4曲に関しては季節感と絡めてリリースした翌年にアルバムが出て、アルバムリリースからあまり時間を置かずに、アルバムを補完するような楽曲として「花が散りゆく日」がリリースされた…というのが僕の中での設定です。叙情的な部分が「花が散りゆく日」までの共通点としてあると思ってるので、設定としてはおかしくないんじゃないかな。
-----散っている花って言うのは「花火」なんですね。歌詞カードを見て納得しました。
アオイ:あの写真がなくても全然問題ないんですけどね。ただの花びらが散っていく様子と捉えてもらってもいいけど、花火の写真があることで納得してもらいやすいんじゃないかと思って。あの、この曲なんですけど。ぼくは一押しです。アルバムの中で特に好き。
-----爽やかなんですけど、その爽やかさがより切なさを引き立てる佳曲と呼べるものになっていますね。あと、出だしの歌詞がインパクトありますね。「君のことが嫌いだ」から始まる歌詞ってあまりないんじゃないですか?
アオイ:わからないですけど、ぼくとしては初の試みでした。曲調があっさりめなので、出だしの歌詞でインパクトを与えることはできるかな?という気持ちはもちろんありましたけど、全体的にいつもとは違う言葉選びにしたつもりです。歌詞もね、特に好きですね。うん。
-----せっかくなので、特に気に入っている部分があれば教えてください。
アオイ:全部…と言いたいところですが(笑)、そうだなぁ…。「愛してる そんな一言で目を瞑れた 言われるまでもなく馬鹿だろ 焦げ付いた胸が余熱を残したせいだ」とか「ふたりで選んだ過程を 大事にしていたかった」とかですかね。自分で書いておいてなんですけど、胸がきゅっとなる。こんな無茶苦茶な女の子ぼくは付き合うのなんて絶対無理なんですけど、この歌詞の主人公は大好きだったんだろうなーって(笑)。ちなみに、「君のことが嫌いだ」というフレーズに関しては、最後の方で嫌いと言いつつもまだ「君」に気持ちが残ってて、言い聞かせようとしているニュアンスが出せたらいいなと思って歌いました。
-----アオイさんがバンドを従えて、ギターをかき鳴らしながら歌うと様になりそうな曲だとも思ったんですが、そのようなアプローチをとる可能性はありますか?
アオイ:ギター弾けないので無理じゃないでしょうか!
-----強く否定されてしまいました(笑)。「嗚呼、君は綺麗だ」は和のテイストも入ったヴィジュアルロックですね。ここから「Ash」までの3曲が特に色んなタイプの楽曲になっているように感じました。
アオイ:音楽性の幅を広げようとしたんだろうなって感じませんか?(笑)そういう設定であり、リアルにぼく自身の楽曲の幅も増やしたい気持ちがあって制作した楽曲達でもあります。「嗚呼、君は綺麗だ」はアルバムの中でもガンガンライブで使いたい曲になりました。
-----曲調もですがこの歌詞はとてもヴィジュアル系っぽさを感じます。
アオイ:ぼくもそう思います。フィクションとして書いた物語ではありますし、こんなことは実際にあってほしくないんですけど、これに近い経験をしてしまった人もいるんじゃないかと思うと胸が苦しくなりますね。
-----虐待を受けていた女の子と、その女の子を支える男の子の歌ですよね。
アオイ:聴いてくれた人が情景を浮かべやすい歌詞を心掛けましたが、最後のサビだけ男の子視点に切り替わってるの分かりました?
-----はい。男の子の気持ちがタイトルになっているんですね。
アオイ:タイトルの頭の母音を「あ」にすると言ったから無理矢理つけたように思われるかもですけど、返り血を浴びた女の子に対して想いの深さを感じさせる「嗚呼」という感嘆詞をつけるのは、ぼくの中では必然のことでした。時代としては昭和とか平成初期をイメージして聴いてもらえたらと思います。別に令和でもいいんですけど、今だと至る所に防犯カメラがあるじゃないですか?この歌詞のふたりには逃げきって幸せに暮らしてほしいんですよ。なので、そういう気持ちも込めて防犯カメラが少なかったり、設置されていなかった頃の時代であろう昭和とか平成初期という時代設定で聴いていただけたらって思います。
-----「lust」は「Act」とともにアニブイさんの周年ライブで披露されてましたね。「pastel」(アオハル収録曲)と並ぶ、ジャジーなロックで、こちらもアオイさんの十八番といったところでしょうか。
アオイ:十八番かどうかは別として、ライブでも評判は良かったし、ぼくもこういう曲調好きです。「哀と情」同様にセクシーさを出したくてギミックを仕掛けています。
-----落ちサビ部分、かなりドキッとしましたが、あの音声はどうやって入手したんですか?
アオイ:入手したというか、ぼくが身を削って録音しました。こう…部屋を真っ暗にして雰囲気を出しながら…(笑)。制作当初は喘ぎ声を入れることになるとは思ってもいませんでしたけど、インパクトを残せるかなって。他の曲についてもそうですけど、「lust」であればこの喘ぎ声があることで「耳から離れないね、喘ぎ声が入ってるあの曲」って印象に残せるかな、と。どうやって聴いてくれた人の記憶に残すか、そこも考えて取り入れてみました。
-----喘ぎ声もそうですが、「愛なんてフィクションの中でしか存在しない」と達観した女性が主人公で、描写もどこか官能的ですね。
アオイ:男の願望が入っていると言われたらそれまでなような気もしますけど、男子学生にちょっかいを出す女教師の歌でして。
-----そんな願望が。
アオイ:学生だった当時ありましたね。大人の女性に色々指導されたいな…って(笑)。そんな気持ちを思い出しながら歌詞に落とし込んでみました。「春を思う」って部分は「思春期」を表してたりするんですけど、他の部分は露骨な表現を避けたくて書いた歌詞だったりするんですけど、濁しまくった結果「これ何を表現してたんだっけ?」と思う部分も出てきちゃって。ただ、まぁいやらしいことをいやらしく受け取られないように書いたつもりなので、各々で想像してほしいです(笑)。
-----「Ash」はこれまでにない大胆なオーケストラアレンジの楽曲になっていますね。
アオイ:オーケストラアレンジですけど、バラードにならないようにっていうオーダーでつくっていただきました。あまりゲームはしないんですけど、FF(FINAL FANTASY)とかRPGで使われてそうな雰囲気の曲になりましたね。この曲の裏設定としては、このオーケストラバージョンがシングルとしてリリースされて、アルバムに収録された時はギター・ベース・ドラムがメインのロックバージョンになっていて、オーケストラアレンジがアルバムに収録されるのは今回が初…ということになっています。
-----細かい(笑)。歌詞はアオイさんの熱い部分が表現されていますね。
アオイ:そう。ここでぼくのリアルな想いを綴ってみました。これはぼくの母を見ていて感じたことも交えて歌っています。父が亡くなったことで母がかなりショックを受けていて。それはぼくや残された人の誰よりもそうだと思うんです。最愛の人を亡くしてしまったわけですから。ショックなのは分かります。ぼくだって未だに父がいなくなったことを信じたくない気持ちもあります。でも、生きているぼくらには今がある。今触れ合える人がいる。だったらその人のことも大事にしないといけないんじゃないか、大事にしたい。僕はそう思うわけですよ。だからこその最後の一節だったりします。いなくなってからじゃ伝えられないので、伝えられるうちにちゃんと伝えようねっていう歌です。
-----
アオイ:そうです。
-----散っている花って言うのは「花火」なんですね。
アオイ:あの写真がなくても全然問題ないんですけどね。
-----爽やかなんですけど、
アオイ:わからないですけど、ぼくとしては初の試みでした。
-----せっかくなので、
アオイ:全部…と言いたいところですが(笑)、そうだなぁ…。「
-----アオイさんがバンドを従えて、
アオイ:ギター弾けないので無理じゃないでしょうか!
-----強く否定されてしまいました(笑)。「嗚呼、
アオイ:
-----
アオイ:ぼくもそう思います。
-----虐待を受けていた女の子と、
アオイ:
-----はい。
アオイ:タイトルの頭の母音を「あ」
-----「lust」は「Act」
アオイ:十八番かどうかは別として、
-----落ちサビ部分、かなりドキッとしましたが、
アオイ:入手したというか、ぼくが身を削って録音しました。
-----喘ぎ声もそうですが、「
アオイ:
-----そんな願望が。
アオイ:学生だった当時ありましたね。
-----「Ash」
アオイ:オーケストラアレンジですけど、
-----細かい(笑)。
アオイ:そう。ここでぼくのリアルな想いを綴ってみました。

「愛されたい」「愛してほしい」って気持ちがあふれています
-----そして裏設定としては新章への一発目となる「ワスレナグサ」につづきます。この曲もライブではかなり前に先行披露されていました。「さくらのひみつ」もそうでしたが「忘れたくない」んですね。
アオイ:制作としては「ワスレナグサ」のほうが先ではあったんですけど、総じて「忘れたくない」って気持ちが強いんでしょうね。歌詞を書いてて「若干被ってるな、しまったな」とは思いましたけど…ご容赦ください(笑)。今を見ろって歌ってる「Ash」の後にこの曲が並んでるのも自虐的じゃないですか?そこも多少考えた曲順にしてるけど、ちゃんと歌詞を読んでいただけたら違和感はなくなるんじゃないかな。
-----この歌詞はどういう状況なんでしょうか。
アオイ:昔の記憶を忘れていく…認知症のような病気を患ってしまった主人公の歌ですね。だから、本人としては忘れたくないんだけど、勝手になくなっていく状況で。「さくらのひみつ」でいう「忘れない」は決意のような意味合いがあったんですけど、「ワスレナグサ」は嘆きに近くて。似たような言葉なのにベクトルが全然違うでしょ?
-----明るい曲調なのに救いのないまま終わっていく歌詞だと思いました。
アオイ:彼女が微笑んでくれたら、ほんの少しだけど主人公は救われるんですよ。でも、悲しいお話になっちゃいましたね。曲調とのギャップを狙ったものではありますけど。あ、ぼくスタートエンターテイメント(旧ジャニーズ)所属のアイドルが好きって公言してるんですけど、ぼくも彼らが歌うような曲を歌いたいなーって思って、この曲を制作しました。普段から彼らの曲を聴いたりカラオケで歌ったりしているので、歌いやすかったですね。たらればばかりで申し訳ないんですけど、こういうアイドル系統の楽曲だけでまとめたアルバムもつくれたらいいなー。
-----「戯言」もアイドルグループが歌っていそうですが、大人っぽさがプラスされているような気がします。
アオイ:そういうモードに入ったのかな?という流れに見せられる曲順ですね。良い意味でチープさが際立っている気がします。最後の方までアレンジ面で悩みましたけど、ちょい古くてあえて若干ダサく感じそうなほうが、歌詞との相性もいいのかなって思って。
-----この曲もコンパクトにまとまっていますが、そこも意識されたのでしょうか。
アオイ:意識しました。この曲に限らずではあるんですけど、曲の尺を短くしていきたい傾向にあって。実際短いけど体感としてはそんなに短く感じないようにしたいんです。
-----アオイさんに限らず、昨今そのような楽曲が増えていますよね。
アオイ:たまたま時代と重なった部分はありますけど、ぼくはライブでたくさん曲を披露したいって気持ちがあって、尺を短くしたいんです。ライブだとMCもしたいし、曲の繋がりでSEも流したい。そうなると曲が長いと歌える曲数が減っちゃうんで。そういう思惑があるからなんですけど、「戯言」に関しても今より前奏を削りましたね。もちろん曲にとって必要であれば尺は長くなりますけど、「戯言」はこれが最適解だと思ってます。
-----「戯言」も歌詞の言い回しが独特ですね。それに「絡まった平行線」とか、矛盾のある歌詞が耳に引っかかりました。
アオイ:平行線なんだからほんとは絡まる事ってありませんからね。でも、そんなありえないものでも簡単に切っちゃうんだってことが伝わればいいなって。あとはとにかく「愛されたい」「愛してほしい」って気持ちがあふれていますね。それがぼくにとって戯言だとしてもね。フィクションのストーリーだけど、ぼくの気持ちが強く出てる気がします。
-----アイドル系の楽曲が2曲つづいたあとに叙情的な「はつこい」で心が揺さぶられます。
アオイ:この曲もとってもお気に入りです。「あふれる」が出来た後につくったんですけど、本作に収録されている「わずらい」と同様に叙情的な楽曲をつくりたいモードに入ってたんですよね、あの時期は。アルバムに入れないという手段もあったんです。元々のコンセプトに当てはまらないじゃないですか。でも、なにもアップテンポな曲や激しい曲だけがライブで活躍するわけじゃないと気づいて。それこそ、今言ってもらえたように心の内側をエモーショナルに揺さぶる曲だと思うし、実際「あふれる」なんかはその役割を果たしているので、「はつこい」も響いてくれたらなって思います。
-----優しく語り掛けるような歌声だったり、涙ぐんでいるのかなと思わせるような歌声で、ライブで聴くと一際感動しそうです。わたしはなにより歌詞が良いと思いまして。「これは愛じゃない きっと恋なんだ」というフレーズなんですけど、キャッチコピーになりそうな一節ですよね。ここって通常逆に描く方が多いと思うんですけど、アオイさん的には「愛」じゃなくて「恋」だったんですね。
アオイ:「愛」って相手を思いやることだと思うんですけど、この曲の主人公はそこまでいってない。相手を知りたいとか自分の欲求ばかりで思いやりがない。今までそんなふうに「恋」から「愛」に変わらない経験がなく、それほどまでに好きになってしまったということを表現したくて、タイトルも「はつこい」にしました。
-----いたるところでこの主人公が「恋をしている」ということが分かる表現になっていると思います。ちなみに、アオイさんは「2番目でも構わない」と女性に嘘をついたり、本当にそう思うことはできる人ですか?
アオイ:嘘もつけないし、そんなふうには思えないですね。ぼくは結構独占欲のかたまりなので、ぼくのことをちゃんと1番に見てほしいです。ただ、音楽に関しては浮気性でもいいよって思っています。好きな曲とか好きなアーティストはいっぱいあっていいと思うし、ぼくもそこの中に混ぜてほしいし。対バンとかでも「相手のお客さんを獲ってやる」とかはなくて、「共有しあえたらいいな」と思うのもこういう考えだからでしょうね。
-----なるほど、なるほど。確かにアオイさんは嫉妬深そうです(笑)。終盤に差しかかるところで「PSYCHO」の登場です。この曲もライブで披露されていて、以前のインタビューでもアオイさんの豹変っぷりをお聞きしております。音源でもシャウト部分が後半につれて荒々しさを増していくんですね。
アオイ:シャウトについては全部最後に使ったようなテイクを採用しようかなって悩んだんですけど、徐々に盛り上がっていく感じにしようと思いこの形にしました。この曲はオケのオーダーをする際に「ライブで勝ちに行くための曲にしたい」と言ったんです。「白昼夢」と同じで「howling」を越える曲にしたいと思ってて。長崎と鹿児島で披露したかと思うんですけど、ぼくが思っていたほど盛り上がらなくて。曲が浸透していけば化けるのかな…。ポテンシャルは持っていると思うので、ぼくが歌いこなせるようにならなきゃですね。
-----歌詞は、これもリアルな描写だったりしますよね?
アオイ:もろにそうですね。言葉遊びも交えて。
-----「この度の恥はかき捨て」という歌詞は、それこそ歌詞カードを読まないと分からないですよね。
アオイ:そういうのはあえてですね。特にその部分は九州全県ツアーで披露したからこそ活きる部分でもあって。ツアーという旅をしているからこそ、聴いてるだけでは「旅の恥はかき捨て」というただのことわざにしか聞こえないよねって。
-----他の作品と比べてもラフな言い回しで、特に「愛されたいに決まってんじゃん 嫌われたくて生きてる奴なんていんの?」というフレーズには頬を叩かれたような気になりました。
アオイ:もうね、やめたんですよ。卑屈になったり、謙遜ばかりすることを。泥臭くても惨めに映ってもいい。ぼくは「愛されたいんだ」ってちゃんと表明しようと。色んな想いを伝えたくてマイクを握っていますけど、単純に「愛されたい。認められたい」ってぼくの欲求を表現したって罰は当たらないでしょ?と若干開き直ってみました。
-----そして裏設定としては新章への一発目となる「
アオイ:制作としては「ワスレナグサ」
-----この歌詞はどういう状況なんでしょうか。
アオイ:昔の記憶を忘れていく…
-----
アオイ:彼女が微笑んでくれたら、
-----「戯言」もアイドルグループが歌っていそうですが、
アオイ:そういうモードに入ったのかな?
-----この曲もコンパクトにまとまっていますが、
アオイ:意識しました。この曲に限らずではあるんですけど、
-----アオイさんに限らず、
アオイ:たまたま時代と重なった部分はありますけど、
-----「戯言」も歌詞の言い回しが独特ですね。それに「
アオイ:
-----アイドル系の楽曲が2曲つづいたあとに叙情的な「
アオイ:この曲もとってもお気に入りです。「あふれる」
-----優しく語り掛けるような歌声だったり、
アオイ:「愛」って相手を思いやることだと思うんですけど、
-----いたるところでこの主人公が「恋をしている」
アオイ:嘘もつけないし、そんなふうには思えないですね。
-----なるほど、なるほど。
アオイ:
-----歌詞は、これもリアルな描写だったりしますよね?
アオイ:もろにそうですね。言葉遊びも交えて。
-----「この度の恥はかき捨て」という歌詞は、
アオイ:そういうのはあえてですね。
-----他の作品と比べてもラフな言い回しで、特に「
アオイ:もうね、やめたんですよ。卑屈になったり、

聴いてくれた人にとって何かしら力になれたらいいなって思う
-----そんなことを言いつつも、優しく寄り添う「やまない雨にうたれて」のような楽曲もあるじゃないですか。アオイさんが歌う上で大事にしていることが垣間見えます。
アオイ:自分よがりな歌を歌い続けてもいいんですけどね。やっぱりステージに立って人の前で歌うんだから、聴いてくれた人にとって何かしら力になれたらいいなって思うんですよ。思うし、力になることが責務のようにも感じてて。責務って言うと重すぎるかな…。何かを与える立場でいなくちゃいけないって言えばいいんですかね。ぼくなんかが烏滸がましいとも思うし、聴いてくれた人の人生を背負えるわけでもないし、責任は取れないんだけど、「ぼくはこう思うよ」って言うことが大事だと思うから。この曲に関しては、例えばいじめとか、悲しいことがあったとしても、「君は一人じゃないよ」ってことを一番に伝えたかった。雨を降りやませることはできないけど、その雨を防ぐんじゃなくて、一緒に濡れることはできる。例えば、その雨の温度をどう受け止めるか、君と同じ受け止め方はできないかもしれない、すべて分かり合えるわけじゃないけど、それでも一緒にいるよ。それでいつか、「あんなこともあったね」と一緒に笑いあえたらいいね。そんな歌にしました。
-----誰かの存在が救ってくれることは大いにあります。この曲は宮崎で歌ったときに好評だったとか。
アオイ:宮崎はストリートライブだったじゃないですか。駅前だったこともあるし、帰宅途中の学生さんが結構足を止めてくれて。何通かDMももらったんですけど、中には相談を持ち掛けてくる子もいて。それは歌が届いたからなんじゃないかなって思いましたね。
-----今回のアルバムはポイントでこういったポップロック色の強い楽曲が入ってきていると感じているんですけど、今回の肝になっている部分だったりしますか?
アオイ:狙っていたわけではなく、自然とそうなりました。「やまない雨にうたれて」は早い段階で出揃っていた曲の一つなので、この曲を軸にして他の曲が増えていったのかなとも思いますし、潜在的にそういう曲を欲していたのかもしれませんね。もともと好きな曲調だけど、自分でも表現したい気持ちが強かったんじゃないかな。
-----基本的にはコンパクトにまとまっている曲が並んでいる「A」ですが、「わずらい」は7分近い大作となっています。とても詳細な描写で、これは実話なのかな…と思わされたのですが、実際のところいかがでしょうか。
アオイ:経験した内容をフィクションでコーティングしている曲ですね。これ実話じゃないのって勘違いされるくらい赤裸々な感情を書き上げたくて。いやらしい話、この曲をライブで歌うとするじゃないですか。ぼくって作り物だとしても感情移入できちゃうんですけど、歌いながら泣いたら「こんな切ない恋をしたんだね」って聴いた人が思うはずなんですよ。それに、そこで一緒に泣いてもらえたら最高だなって思いまして(笑)。ただ、こんだけ長尺の曲なのでこのままのアレンジで歌うのはワンマンくらいしか無理じゃないですか?対バンのときはショートバージョンでお送りできたらと思いますけど、それでも4分以上あるので…ライブで披露する日が来るのか微妙なところです。
-----歌詞もとびきり切ないんですけど、この曲のアオイさんの歌声がまた涙を誘うんですよ。声のトーンが高くて、どこかあどけなさがあるといいますか…。今にも泣きだしてしまいそうな歌声に聞こえるます。
アオイ:実際キーが高いことも関係してるんですけど、基本的にピッチも補正してもらっていないんですよ。感情の揺らぎといいますか、今にも涙が溢れてしまいそうな状況を感じてほしくて、あえて不安定さを残してもらいました。ただ、それにしても歌はうまく歌えたらとは思いましたよ。長い制作期間だったからだとは思うんですけど、声の調子が悪い時がちょくちょくあったんです。この曲の時もそうで、それなのにキーも高いもんだから必死でしたもん。デモの段階より一音くらいは下げてもらったんですけど、もうちょっと下げても問題なかったかな…と今になっては思います。
-----19曲目ラストを飾るのは「CARVAAN」です。イントロのピアノとアウトロのアンサンブルが旅をイメージをさせます。
アオイ:よく耳にするのは「キャラバン」だと思うんですけど、少し個性を出したい気持ちもあり「カールヴァーン」になりました。ちなみにこの曲もコンセプトが決まる前から存在してて、コンセプトにも合うから入れたいなと思って入れた曲だったりします。そんな曲がアルバムのラストを飾るんですから不思議なものですよね。
-----アルバムを締めるにふさわしい楽曲だと思いますよ。この曲はどのような想いからつくられたのでしょう。
アオイ:「くゆり」(ファーストシングル)を制作したころの気持ちと近くて、会社の後輩ちゃんが辞めることを決めたことをきっかけに書いた歌です。なので、これは全くのノンフィクションの歌詞で、そのまんまだったりします。もちろんそれだけじゃなく、生きていること自体も旅に例えて「いつ終わりの時が来るか分からないんだから、ありがとうとか出し惜しみせずにちゃんと伝えようね」って想いも絡めています。
-----他の楽曲でも歌われているアオイさんの死生観が出ていますね。それに、アオイさんが後輩さんのことを大切に思っている気持ちも伝わります。その後輩さんには聴いてもらえたんですか?
アオイ:その後輩ちゃんの最終出勤日に一緒にご飯を食べに行ったんですよ。その時にこの曲を盤に焼いてプレゼントしました。聴いてくれているかまでは分からないです(笑)。
-----きっと聴いてくれていることでしょう。アルバムに収録すること、さらに言えばラストに収録することを決めてからアウトロをこの長さにされたんですか?それとも元々このアレンジだったとか?
アオイ:元からですね。この曲のイメージとしてアウトロは長くしたかったんです。それに、作・編曲者のmainzさん(当時ためらんま名義)のギターソロが好きで、この曲は弾き倒してもらいたいってオーダーして作ってもらったんです。あと、Janne Da Arcの「シルビア」って曲があるんですけど、その曲はアルバムバージョンだとアウトロが長くて、シングルはアウトロがフェードアウトしていくアレンジなんですよ。それをオマージュした形になっています。だから、本当は配信シングルでアルバムのリリース前にアウトロがフェードアウトしていくバージョンを発表したいという気持ちもありました。でも、先出しする理由もなかったし、曲としても事前に出す必要性も見つけられなかったので、アウトロフェードアウトバージョンは一旦お蔵入りということでお願いします。
-----ライブでも披露されるかと思いますが、その場合はどちらのバージョンになりそうですか?
アオイ:その日その日で変わると思います。多分。ラストに持ってこないとカッコつかない気がするので、ラストに持ってきてフルバージョンで披露する可能性が高いと思いますけどね。フェードアウトして次の曲には行きづらい気がする。やってみると意外とそんなことないかもしれないですけど、あまりイメージはわかないですね。「CARVAAN」を入れるとなると「silent」をラストに持ってこれないのか…。悩みどころですね。てか、そもそもアルバムリリースと銘打ってツアーをする予定なんですけど、やらない曲も出てきそうです。19曲もあるし、「わずらい」みたいな特殊な曲もあるし。
-----でもオーディエンスとしては、1回で網羅はできないとしても、ツアー全体で見たときに満遍なく曲を披露していただけたらって願っちゃうんじゃないでしょうか。各々思い入れのある曲もバラバラでしょうし。
アオイ:それを言われちゃうとねぇ…。良くも悪くもぼくの曲って人によって好みがわかれすぎるんですよ。今日聴いた中で一番好きな曲ってどれ?と聞いたら、十人十色ってくらい意見が割れる。だから、お客さんのことを考えすぎちゃっても良くないし、どんなセトリを組むかはこれまで通りの考えでやってみようと思います。ただ、アルバムツアーに関しては、アルバムの曲だけって縛りでやってみるつもりです。
-----それはありですね。あえて意地悪なことを言うと、ライブの定番となっている曲が聴けないのは寂しいですが。
アオイ:ほんとにすんごい意地悪ですね(笑)。予定は未定なのでアルバム曲をメインにして、ライブの定番曲も差し込む形にもなる可能性はあります。でも19曲もあるので、1曲でも多く皆さんの前で歌いたいなって。とりあえず、ライブハウスとの調整を終わらせて、ツアーの詳細を発表したいですね。足を運べる方はライブ会場でお会いしましょう。足を運ぶことが出来ない方は、しっかりじっくりこの「A」というアルバムを聴いてほしいと思います。今後ともよろしくお願いします。
-----そんなことを言いつつも、優しく寄り添う「
アオイ:自分よがりな歌を歌い続けてもいいんですけどね。
-----誰かの存在が救ってくれることは大いにあります。
アオイ:宮崎はストリートライブだったじゃないですか。
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アオイ:狙っていたわけではなく、自然とそうなりました。「
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アオイ:
-----歌詞もとびきり切ないんですけど、
アオイ:実際キーが高いことも関係してるんですけど、
-----19曲目ラストを飾るのは「CARVAAN」です。
アオイ:よく耳にするのは「キャラバン」だと思うんですけど、
-----アルバムを締めるにふさわしい楽曲だと思いますよ。
アオイ:「くゆり」(ファーストシングル)
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アオイ:
-----きっと聴いてくれていることでしょう。
アオイ:元からですね。
-----ライブでも披露されるかと思いますが、
アオイ:その日その日で変わると思います。多分。
-----でもオーディエンスとしては、
アオイ:それを言われちゃうとねぇ…。
-----それはありですね。あえて意地悪なことを言うと、
アオイ:ほんとにすんごい意地悪ですね(笑)。